会長の挨拶

上海剣道愛好会は、1996年に発起人である椎川先生が当時の商工会議所に掛け合い、当時の日本人学校(虹橋校)で稽古を始めて以来、諸先輩方のご尽力により、今年で18年目を迎えます。

愛好会のモットーは、「文武一道」(学問も武芸も一生懸命やれば行きつくところは同じ、人間形成の道である)です。また、「来る者拒まず、去る者追う」というオープンかつ一度培った縁は絶対に切らないという会の伝統から帰国したOBとも交流も末永く続けていく伝統になっております。

現在会員登録者数は、おおよそ子供50人、大人150人で日本、中国はもちろん、アメリカ、韓国、イタリア、ドイツ、オランダなど国籍を超えて剣士達が集まってきています。

中国本土(香港・台湾を除く)では、日本人が中心となって運営する剣道団体としては、最も古く、最大の剣道団体でもあります。

また2009年中国初出場となる世界剣道大会(ブラジル)の代表監督を五代目前会長の岩谷先生が務めるなど上海に留まらず、中国全土で正しい剣道普及を目的とした中国人指導者育成にも力を注いでいます。

 中国を含む海外の剣道人口が増加し、世界剣道が躍進を続ける一方、残念ながら日本の青少年剣道人口は減り続けています。愛好会では、国籍を問わず日本の伝統文化である剣道に興味を持ち、入会してくる方達を誰でも受け入れています。特に子供たちには、剣道が一般のスポーツとは違う武道であるという事を理解してもらい、その奥深さに更に興味を深め、人生通して稽古を続けていってほしいと願い、指導しております。

これからも上海において安心して稽古に没頭できる環境作りを継続するとともに剣道を通じて少年剣士たちの育成と日中の文化交流に少しでも貢献していけたら、こんなにうれしいことはありません。

2014年吉日 上海剣道愛好会 第六代会長 片岩 浩